2009年6月5日金曜日

メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 (2005/米・仏)

監督:トミー・リー・ジョーンズ
出演:トミー・リー・ジョーンズ / バリー・ペッパー / フリオ・セザール・セディージョ / ドワイト・ヨーカム / ジャニュアリー・ジョーンズ / メリッサ・レオ / ヴァネッサ・ボーシェ / レヴォン・ヘルム / メル・ロドリゲス / セシリア・スアレス / イグナシオ・フアダルペ


テキサスの荒野である男、メルキアデス・エストラーダの銃殺死体が見つかった
彼の友人であるピートは独自に犯人さがしをはじめる

いつもいつもクソ映画ばっか見てると思わない方がいい
ということで普通に良作を続けて見るじゃない
いやあ、本当に当たり前だけどいい映画っていいなあ

とりあえずこの映画は序盤が分かりづらいのがネック
いきなりしょっぱなから時間軸がいったりきたり、そのせいで登場人物の把握がちょっとめんどくさい
とりあえず最初の30分見れば話は見えてくるんで、そこまでは集中して見てないと辛い

と、見ていくとまるでサスペンスなような気がするけど、前半で犯人うんぬんの話は終わりなんですね
そして、後半はピートがメルキアデスの故郷を目指す旅パートに入るわけです
その情景がほんとにいい
ビジュアルが売りの小ぎれいな環境作品的な良さじゃなく、武骨で荒々しいナチュラルな自然の情景が本当にいい
そこでちょっとロードムービーっぽく人との出会いや別れがあるんですが、深すぎず淡泊すぎずでちょうどいい感じ

最初に出会った盲目のおじいちゃんは主人公の去り際にお願いをするんですが、その後にきた国境警備隊の人にはお願いをしないシーン
メルキアデスの奥さんらしい人とであった時の女性の仕草、細かい所がよくできていて「ああ、そういうことかあ」と語られない行間を感じさせてくれるのはいいわあ

そしていよいよメルキアデスの故郷に到着し、ちょっといい話だなあモードに入ったかと思ったら…ね
登場人物がとにかく人間くさい
キャラの設定で色づけられた行動ばかりするのではなく、いちいち生々しさがある
そりゃ人間だもの、分かってたって理不尽になることもあるし、感情に突き動かされることもある、だがその描き方がいい

犯人との決着の付け方、出てくる女性陣の選んだ道、すべてにムダがない
そんな素敵な作品でしたね

個人的評価:90点
オススメ度:おっさんの友情はいいもんだ




メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 予告

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