2009年7月19日日曜日

黄金の七人 (1965/伊)

監督:マルコ・ヴィカリオ
出演:フィリップ・ルロワ / ロッサナ・ポデスタ / ガストーネ・モスキン / ガブリエル・ティンティ / ホセ・スアレス


教授と呼ばれる男とその愛人、そして6人の男たち
彼らはスイス銀行の大金庫に保管された金塊強奪作戦を開始する

夏休みに入ったお子様達はなんであんなにも空気が読めない痛い行動を平気でできるんでしょうか
ということはどうでもよくて、今日もそんな疲弊した精神を癒す作業な訳ですが
いやあ、予想以上に面白かったですね
はー、やっぱりいい映画見ると平穏が戻るわあ

冒頭からいきなり作戦決行されて、総勢8人ものキャラがいきなり動き出すんで把握できるのか心配になります
だけど実際は教授と愛人以外は6人で一束扱いなんで、そうそうキャラを把握しなくても見ていられます
というか、これといった人物紹介もないんで、初見で全員をキチンと把握できる人の方がすごいんじゃないでしょうか

で、いきなりクライマックス的な強奪作戦に入るもんだから、ちょっと落ち着いた所で仲間たちの過去話とか時間を戻して説明してくれるもんだとばかり思ってたんですが、普通にそのまま物語は進んでいきます
大金庫にたどり着くまでの作戦もルパン的なとんでも展開な所もあり、さらに随所で作戦を進める上でのアクシデントがちりばめてあって、まったく飽きずに見ていられます
途中でアマチュア無線に仲間たちの無線連絡を傍受されてしまうあたりとか、まるで「バンク・ジョブ」みたい…というか、あっちがこの作品に触発された感じなんでしょうか

この映画も「バンク・ジョブ」みたいに強奪作戦は前半で終わり、そっから先が第二部スタートみたいな感じで別雰囲気の良い感じの内容になってます
ここからが教授のキャラが生き生きとしてきて見てて面白いですね
7tもの金塊をどうやって仲間たちで分けるのか、仲間同士でだましあいが始まるわけです
単純な自分にしてみれば「えー、そうくるのかよ」みたいな二転三転があって、個人的には前半より後半の方が面白い

クライマックスもここまできてそれかよ、な意外な感じだった
ちゃんと物語の流れ的にもよくできているし、なにより見てて楽しい
最近の映画のどうでもいいトンデモ設定を、なんとか現実的にみせるために色々と科学的根拠とか心理とか裏設定でガチガチに固めて似非リアリティをだす作品なんてクソ食らえですね
この作品はとにかく細かいことなんかどうでもよくて、ただただ楽しさを貫き通した所がいい
そんなのありえない?無理がある?んなこたあ、どうでもいいのよこの際
ホントに見てて気持ちいいほど楽しい一本でした

古い映画だからこそ、今ではあれこれがんじがらめになって手を出しづらくなったことをやってくれるから面白い

個人的評価:90点
オススメ度:一台の車に8人乗れるそんな時代

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