2009年7月10日金曜日

幸せのちから (2006/米)

監督:ガブリエレ・ムッチーノ
出演:ウィル・スミス / タンディ・ニュートン / ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス / ダン・カステラネタ / タカヨ・フィッシャー / ケヴィン・ウエスト / ドミニク・ポーヴ / ジェームズ・カレン / ブライアン・ハウ / カート・フラー / ジョージ・チェン


医療器機のセールスをしながら妻と小さな子供を養っているクリス
仕事はうまくいかず、金銭的にも余裕がなくなった時、このままではいけないと思ったクリスは

メリケンのサラリーマン映画ってのも珍しいようなそうでもないような
どん底生活からひたすらアグレッシブに前だけを向いて成功を掴もうとする男の話は嫌いじゃないぜ
ほら、人は自分にない部分に憧れるじゃない

貧乏生活から一念発起して、身分不相応にもみえる一流企業で雇ってもらえるようにがんばってみようぜ!って感じの話ですね
とにかく主人公のクリスさんの前向きで行動的なところがいいですね
展開的にも三歩進んで二歩下がるみたいに、けっして平坦ではない厳しい道のりをそれでもちょっとずつ夢に向かって近づいていく男の生き様
暴力的で衝動的で根拠がなくて慈愛に満ちてるわけでもない父親、最近では珍しい母性の話ではなく父性の物語ですね

まあ、でも色々とアクシデントを乗り越えつつ、どうせ最後は報われて成功するんだろ?という見え見えなほど先が読めてしまうので、緊張感はそんなにないです
それでも、なんとなく弱い人間を応援してしまいたくなる心理で「がんばれがんばれ」とパワーをもらったり送ったりして楽しめました
憧れのロマンティックな恋模様をのぞんでロマンス映画を見る若者と、夢のように仕事に成功する苦労人のサラリーマン映画を見るおっさんって感じで

で、物語も後半になって、そろそろビッグウエーブにのって夢を掴んでいくのかと思いきや…
いきなり再び生活環境がどん底、というか最底辺近くまで落ちていくのは意外だった
むしろ話的にまとめにはいってキレイに終わるもんだと思ってただけに、「洞穴」で一夜を過ごすシーンはもうなんというか、ね…
それはそれでありなんですけど、最後のオチがちょっと弱い気がしました
ラスト近くはとにかく私生活部分の落ちっぷりがメインで描かれており、そんな逆境でも仕事に熱く立ち向かって逆転勝利を掴んで欲しかった
でも実際はそんな逆境を乗り越えるシーンなどなく、ただ底辺生活を送ってたらいつのまにか夢を掴んでました、みたいなね

途中で大企業のお偉いさんと微妙に仲良くなったりして、この路線で逆転勝利な展開かと思ったのに、そこら辺の仕事パートの伏線が回収しきれてないのも気になる
あとはどうせだったら主人公は熱く前向きなだけのキャラづけに徹底してほしかったかなあ
ところどころで「え?そんなキャラなの?」って行動があって困惑します
まあ、リアルな人間の感情からすれば当然な行動でも、ほらそこはファンタジーにいってもいいんじゃないの

そんな感じで面白かったけど、なんか小骨がひっかかる…そんな映画でしたね

個人的評価:70点
オススメ度:世の中、金やで




幸せのちから 予告

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