2009年2月13日金曜日

虹の女神 (2006/日)

監督:熊澤尚人
出演:市原隼人 / 上野樹里 / 蒼井優 / 酒井若菜 / 相田翔子 / 小日向文世 / 佐々木蔵之介 / 鈴木亜美


TV制作会社でうだつの上がらないADとして働いている岸田
ある日、彼にとって特別な存在だった女性、あおいが死んだという一報がはいった

ラブラブちゅっちゅ&死の別れ、個人的にだいっきらいな分野です
恋人同士が死に別れたら感動ですか、オサレにラブラブしてるのが楽しいですか
あー、やだやだ、想像しただけで反吐がでるわ

が、この映画は違うから困らない
まずはもういきなり「死」が突きつけられます
そして岸田くんとあおいさんの過去話が始まるんですが、「どうせラブラブちゅっちゅだろ…」と思ってたけど、そうでもないんですね
どっちかというと、青春だねえという感じで

空気的に淡々と日常、恋愛、就職と進むんだけど、主人公の二人の関係は友情に近いですね
まあ、でも心の奥では好意はあるけど、それを表だって言う勇気がなく良い友達関係って風なのが好印象
あざとすぎず、冷めすぎず、そんな二人の距離感がいい

惚れっぽいけど女運がなく、優柔不断な岸田くんを好きになれるか否かでこの映画の印象が変わるかもしれません
職場でいびられながらも下っ端は謝るしかない、そんな岸田くんに自分は感情移入しまくりです
あとは上司とあおいさんのお父さんもいい味だしてますね
特にお父さん、あんたの心情は痛すぎるほど分かって見てて辛い

携帯をキーアイテムとして使うんですが、ぶっちゃけこういう携帯を映画の小道具として使うのって風情がないっていうか、なんというか…あんまり好きじゃないんですね
だけど、そんな冷たさを感じる携帯をうまく使ったラストに泣いた
まさに良いエンディングだった
あくまで抑え気味で過剰な演出はなく、だけど物足りないどころか哀しみがよく伝わってきて…

死、という反則的なオチを最初にもってきながら、よくここまで良いラストを作ったなあ、と
ストレートながら素直に感動できた作品でした

個人的評価:100点
オススメ度:幸せになりたいです




虹の女神 予告

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