2009年9月18日金曜日

ココ・アヴァン・シャネル (2009/仏)

監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:オドレイ・トトゥ / ブノワ・ポールヴールド / アレッサンドロ・ニヴォラ / マリー・ジラン / エマニュエル・ドゥヴォス / レジス・ロワイエ / エティエンヌ・バルトロミュー / ヤン・デュファス / ファビアン・ベア / レシュ・レボヴィッチ / ジャン=イヴ・シャトゥ / リサ・コーエン


1800年代のフランス、孤児院で育ったガブリエルはナイト・クラブで唄を歌って生計を立てていた
ある日、歯に絹着せぬ物言いのガブリエルのことをココと呼ぶ男に出会ったことで人生が大きく変わろうとしていた

けっこう見終わってから「え?」って感じの人がいたけど、この映画のタイトル通りの話です
つまりはシャネルとして成功する前のストーリー、アヴァン・シャネルなんですね
そんなわけなんで苦労して成功した後の話はほとんどふれられません

しょうじき「こういう人生をたどってきた」とかの実話ドラマは、テレビで見るくらいで十分だよなと思ってました
だけど、そんなことなんかどうでもいいくらい、普通に映画として面白かったですね
ヒロインのわがままで自分本位で、自由で不器用、それでいてかっこいい、そんな姿を楽しむ映画です
逆に言えば、「なにこのビッチ」と思う人は見進めてもまったく楽しめないでしょう

そして、けっこうロマンス分が豊富にあり、そっち系のラブラブチュッチュ作品を避けてきた自分ですが、そうイヤな気分にはならなかったから不思議
全編通してクールで淡々と進むオシャレっぽい作りなんで、ハリウッド的な「お前らのチュッチュしてるとこ見せつけられて何が楽しいか」みたいな印象はなし

いやあ、でもヒロインの「周りがそうだからって、なんで合わせにゃならんのよ。おかしいもんはおかしい」というところは素敵だわ
部屋にいる時の服装、馬に乗るときの服装、海に行くときの、パーティに出るときの、劇場へ行くときの、それぞれの服装は場所によって合うものを着るのが当たり前
でも、この作品内の時代的には女性はどこでも羽付き、フリフリ、コルセットでぎゅっとしめたドレス、という悪い意味での女性らしさだけを求められていた時世
そこへ、その場その場に合った服を自作して、自分を通すココ姉さんかっこいいッス

そんなココ姉さんゆえにどうしても世間から浮いてしまうのも確かで、そんなだからあまりの世界とのギャップに「何をしたらいいか分からない」という不器用さも抱えてるのがいい
そんなココ姉さんと、出会った二人の男性との間で認め合ったり、ぶつかり合ったりしながら、姉さんが自分の道を見つけるお話ですね
女性向きかと思いきや、実は効率的な物事の考えをしやすい不器用な男も楽しめる内容になってます

とにかくヒロインのココ姉さんに感情移入できるか否かで評価が大きく変わるでしょう
あと、淡々とし過ぎてるゆえにクライマックスとよべる終盤がちょっと退屈かもしれません

個人的評価:70点
おすすめ度:ゲイシャは奴隷




ココ・アヴァン・シャネル 予告

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