2009年9月13日日曜日

火天の城 (2009/日)

監督:田中光敏
出演:西田敏行 / 福田沙紀 / 椎名桔平 / 大竹しのぶ / 寺島進 / 石田卓也 / 山本太郎 / ペ・ジョンミョン / 上田耕一 / 熊谷真実 / 水野美紀 / 前田健 / 福本清三 / 西岡徳馬 / 渡辺いっけい / 河本準一 / 遠藤章造 / 笹野高史 / 田口浩正 / 内田朝陽 / 石橋蓮司 / 夏八木勲 / 緒形直人


ある小さな村で一門をたばねて宮大工をしている又右衛門
そんな又右衛門の所に安土の山に城を築く命を下しに織田信長がやってくる

いやあ、思った通り、というか思った以上に地味ですね
子供連れやナウなヤングが観にきていたりもしましたが、ご愁傷様と言わざる得ない
というかそこここからあくびが聞こえました
個人的にはおっさんなんで楽しめましたが、マジでそういったおっさん向けの内容
色々な難題をかかわり合う人たちとの男気パワーで乗り越え、いろいろと衝突がありながらもオラッシャーって感じで団結していく体育会系な人情ドラマです

熱い、とにかく熱い又右衛門が「やってやるさ」精神で問題を乗り越えていく様はかっこいい
というか、西田のおっさんかっこよすぎだろ、と
他にも山の男の心意気とか、石大工の大人っぷり、さらには無茶言いつつもきちんと心を察することができる信長・・・
そして、それを陰ひなたで支える女たちの構図、それが好きな人なら十分に楽しめるでしょう

内容的には、まんま城を作るためにあれこれしつつ、アクシデントを乗り越えていくってだけの単純な話
単純だけど所々に飽きさせないよう仕掛けが用意されているんで、そうは退屈はしないと思います
だけど、どう控えめに見てもヒノキのくだりが山場になっていて、以降、後半がちょっと物足らないのは事実
しかも画面的な変化に乏しいんで、地味さが強調されてしまってます
特に大岩のアクシデントから後は、しょうじきそんなに盛り上がりません

あとこれだけはみんな感じると思うんだけど、又右衛門の娘って浮いてるよね
田舎の小娘にしては着てる物も姿もキレイすぎる
映画の画的な問題かもしれませんが、存在じたいがこの作風に合ってない
どっちかというとライト時代劇より、本格時代劇に近い雰囲気が台無し
そして、武の信長と匠の又右衛門の二人の立場が違えども、熱い心意気をぶつけあうシーンがもっとあってもいいと思う
へんにクールに流す演出がちょっと気になりましたね

ラストもちょっとアレっていうか、城があまりにチープというか、なんというか・・・
最後くらいは又右衛門の魂の叫びくらい入れてしめてほしかったのに、なんか小ぎれいにまとめちゃってるのもイマイチくいたらなかったかな

それでもやっぱりおっさんたちががんばる姿は、おっさんだからこそグッとくるものがありました

個人的評価:70点
おすすめ度:城は燃えません




火天の城 予告

0 件のコメント: