2009年9月1日火曜日

ディスタービア (2007/米)

監督:D・J・カルーソ
出演:シャイア・ラブーフ / サラ・ローマー / キャリー・アン・モス / デビッド・モース / アーロン・ヨー / ホセ・パブロ・カンティージョ / マット・クレイヴン / ヴィオラ・デイヴィス


暴力事件により発信器付きで監視された自宅謹慎をうけた少年ケール
ヒマを持てあましてご近所さんの人間観察という名の覗きを楽しんでいたのだが

まったく予備知識なしで観たんですが、マジで「え?なにこれ?」ってくらいに終盤までどの方向に転がるのか分かりづらかったですね
冒頭、ほのぼのしたシーンから一転して重くて暗い話になり、そうかと思えば謹慎に入った途端に主人公は下半身直結型の青春コメディのキャラみたいになり、ライトな青春ごっこが始まります
そこでちょっとサスペンスの要素が入るんですが、すぐにまた青春ごっこに戻り、またサスペンスな展開がはじまり…と、ころころ雰囲気が変わります

それが終盤まで続くんですが、しょうじき青春コメディとしては凡作、サスペンスとしても凡作、だけどこの二つの繋ぎ方と演出としてのハズし方がうまくできている
あまりにどっちつかずな感じなんですが、コメディでもサスペンスでも「どっちに転んでもいいや」と途中から思い、とりあえず無心になって楽しめばいいじゃないと視聴
とにかく見る側の思考の誘導がうまくできていて、ぐっと引き込ませておいて「はい、残念でした」とハズしておいて、油断した所に「いや、でも実は…」と誘い演出が入り、十分に引きつけておいた所で…以下ループみたいな
少年マンガのサスペンスものみたいな感じですが、個人的にはガキっぽいながらも単純ゆえに肩の力を抜いて身を任せて楽しめましたね

覗き見してるうちに隣人の美人さんと知り合い、悪友とともに三人でドタバタ青春ごっこをするんですが、そうなるとクライマックスの展開的にヒロインの美人さんが大きく関わってくると思うのが道理ですよね
だけど、ホントにこの作品はハズしの映画で、とにかくこっちの想像と期待を裏切ってくれて困らない
私みたいな「どうせこうなるんだろう」と斜に構えたライトな映画脳な人は楽しめます

ただ残念な点もいくつかあるんですね
クライマックスの展開は急に躍動感のあるものになっていいんですが、ぶっちゃけパワープレイがひどい
ちょっと遠い例えをすると「心理戦で展開してた物語のラストが殴り合いのガチバトルだった」って感じで
あとは冒頭のシーンが本当に印象強くて、すっごい映像的に力強いんですが、最後までそのシーンをいかした展開がなかったのが残念
あの経験があったからこそ、って行動や考えを主人公がもってくれると思ってたんで

それでも主人公を縛り付ける発信器というアイテムを上手く使い、閉じこめられてる感がしてたのにそれに救いをもとめざるえない展開とか、うまいなあと
どこまでもB級なんだけど、最後まで見ても後悔しないどころかちょっと楽しめちゃう一本でしたね

個人的評価:70点
オススメ度:結局、コメディかサスペンスか、そのどっちでもないのか?




ディスタービア 予告

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