2009年8月15日土曜日

大阪ハムレット (2008/日)

監督:光石富士朗
出演:松坂慶子 / 岸部一徳 / 森田直幸 / 久野雅弘 / 大塚智哉 / 加藤夏希 / 白川和子 / 本上まなみ / 間寛平


ある日、父が死んだ
残された母と三人の兄弟、そして転がり込んできた叔父はそれぞれの悩みに立ち向かっていく

なんというか全編にわたって「はぁ?」としかいようのない作品でした
大阪らしい明るさ、ダメなもんはダメで良いもんは良いと素直に言う、そこら辺を描きたかったのかもしれないですが、まったくいきてない
こうしたい、ああしたいという映画的な意図は見えるんですが内容がともなってない気がしましたね

老け顔で教育実習生のファザコン女性に父親代わりをさせられる長男、バカでヤンキーながらも家庭の事情に頭を悩ます次男、女の子になりたいと願う三男
そこに明るく前向きで強い母親と、ヘタレながら一生懸命に子供たちと向き合おうとする叔父さんがいて、一見、家族の団結的なほんわかドラマが展開するかと思えばそうでもない
結果的にそれぞれの登場人物は「いい話だなあ」レベルの着地点にたどり着くんですが、そこにいたる過程の描き方が浅すぎて、これで感動してほしいと本気で思ってんのかと言いたくなります

ドタバタなシチュエーションをドタバタせずに普通に冷静に淡々と描いていく手法は悪くないと思います
でも、それをやるんだったら最後まで無理に感動演出せずに、どんなことがあってもみんな仲良く明るく暮らしていきますエンドでいいんじゃないかと
それを無理矢理にそれっぽい音楽と演出がクライマックスではじまって、感動する準備もろくにないままにそっち方面に話を引っぱられても「はぁ?」としか言いようがない

原作付きだからなんともいえないですが、個人的には中盤くらいでクローズアップされる叔父さんのエピソードを広げて、それで家族それぞれの話を包んでいく父性の作風にした方が面白かったんじゃないかと
しょうじき、やんちゃ坊主どもと強い母親っていう母性ドラマの構図は飽きるほど他にあるし
内容的にもコメディっていうほど笑えないし、ドラマっていうほど感動もできない、それでも面白いかと聞かれればつまらないという最悪気味な感じです

もっと大阪を舞台にしたっぽい、はちゃめちゃながらも人情味あふれる作品を期待してただけにガッカリでした

個人的評価:20点
オススメ度:ご都合主義のかたまりすぎる




大阪ハムレット 予告

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