2009年8月24日月曜日

20世紀少年 第2章 最後の希望 (2008/日)

監督:堤幸彦
出演:豊川悦司 / 常盤貴子 / 平愛梨 / 香川照之 / ユースケ・サンタマリア / 藤木直人 / 石塚英彦 / 宇梶剛士 / 小日向文世 / 佐々木蔵之介 / 森山未來 / 古田新太 / 小池栄子 / 木南晴夏 / ARATA / 前田健 / 六平直政 / 荒木宏文 / 佐藤二朗 / 片瀬那奈 / 光石研 / 西村雅彦 / 西村和彦 / 手塚とおる / 田鍋謙一郎 / 甲本雅裕 / 田中要次 / はなわ / 設楽統 / 日村勇紀 / フレッド・マックィーン / 陳昭榮 / 徳光和夫 / 石丸謙二郎 / 佐々木すみ江 / 梅津栄 / 研ナオコ / 小松政夫 / 石橋蓮司 / 中村嘉葎雄 / 黒木瞳 / 唐沢寿明


2015年、行方知れずのケンヂは歴史的に血の大晦日の首謀者とされ、「ともだち」は着実に支配力を強めていった
そんな中、ケンヂの姪にあたるカンナは「ともだち」を止めようと戦い続けていた

いやはや、なんというか、もう一本の映画としてとか潔いほどに気にしてない、まんま1章の続編です
まるでドラマの第2話がはじまったような感じで、普通に続きを描いてますね
個人的にはこの作品の半分くらいまでしか原作で追ってなかったんで、けっこう後半は新鮮で楽しめました

作品の進行ゆえに外せないけどそんなに尺を取れないってシーンが、あからさまにすっごい駆け足ではしょってる感がひしひしと伝わってきます
だけど、さすがにそこら辺は作り手も分かってて、ギリギリの所でちゃんと盛り上がるシーンを挿入してきて負のイメージに傾くのを回避してますね
それでもサダキヨ関連の描写はさすがにひどかった印象が強いですが

前作以上に昭和臭がきつい場面が多く、話題作だからって若い世代が見てもよく理解できない所もあるかもしれません
逆によくここまでおっさんの方を向いて作ったもんだ、と
単純に話題作を作りたいなら昭和臭は全面的に消して、イケメンたちの軽いトークで緊張感のない方向性もできただろうに
そうしなかった精神は立派だと思います
個人的な意見だけど、こういう昭和臭を残しておっさんの方を向いた作り方は商業的にけっこうな冒険だと思うんで
まあ、それを排除したら「20世紀少年」じたいがおかしな方向にいっちゃうから、仕方なく入れてるのかも知れませんが

話題作、豪華キャスト、いかにも金がかかってそう、という色眼鏡で見たとしても、ぶっちゃけ中身はB級映画です
「ねーよ!」「バカだ!」と私がいつも見てる素敵なB級作品と同じように、生暖かいツッコミを入れながら楽しめました
やっぱりどうしても3部作の真ん中はちょっと変化球的な内容になりがちですね
楽しめる人は楽しめますが、マジメな人ほど「はぁ?」と置いてけぼりをくらうでしょう
もしくは、最終章に向けて仕方なく見てやるか、といった鑑賞方法をする人もいるかも

1章と同じように肩の力を抜いて、それでいて入り込みすぎず、心離れすぎずで絶妙な距離感のままストーリーを楽しめます
この距離感が実はけっこう計算されてるくさい
長い尺の作品ですが、劇中でずっとこっちの感情をコントロールされてるような感触があり、席を立たせてしまうほどの飽きさせ方を紙一重でさせないような努力が見て取れます

内容はあまり言うと全部ネタバレになってしまいますが、すでに最終章の予告映像でケンヂ関連のネタバレが流れてますが、実はすでにこの2章でケンヂの生死うんぬんは解決してるんですね
ああ、しかし予告を見る限り、最終章のさらにB級がかった展開とか今から楽しみだわ
うん、もう謎とかそういったミステリー方面の興味はないです
このハチャメチャで「マンガの世界」みたいなのを楽しめばいいじゃないってね

個人的評価:70点
オススメ度:この2章に乗り切れない人は、実は正常な精神の持ち主かもしれません




20世紀少年 第2章 最後の希望 予告

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