2009年8月23日日曜日

ホッタラケの島 遥と魔法の鏡 (2009/日)

監督:佐藤信介
出演:綾瀬はるか / 沢城みゆき / 戸田菜穂 / 大森南朋 / 谷村美月 / 松元環季 / 家弓家正


母親の手鏡をいつの間にかなくしてしまった遙
それからしばらくして、ある日、神社で見かけた不思議な生き物を追っていった遙は不思議な世界へと導かれるのだった

CMとか見る限りでは子供向けのようで、実はけっこうダークなファンタジーの予感がしてたんですが・・・
なんともそのまんま子供向けのライトファンタジーでした
かといって主人公が女子高生とか、この手のファンタジーにしては発育したお嬢さんが活躍する話なんで、微妙に親子連れで見るような設定でもないような気がしますが

冒頭から現実世界がけっこう生活感のある描写で、丁寧に作られてる感がしましたね
そこからデジタルで描かれたアナログチックなホッタラケの島へと舞台が移り、CG技術の進歩を見せるだけじゃない作品としての美術表現は好感触
だけど、大量の人間界でほったらかしにされた物で作られた街に入った遙が「手鏡を探す」とか言い始めた所あたりからおかしくなってきます
いわゆる「ほったらけ」の固まりでできた巨大な街から小さな手鏡を探すとか、正気の沙汰じゃないことを平然と言える主人公とか頭おかしいとしか思えません

で、またこのヒロインの遙さんが妙にアグレッシブというか、今時というか、軽くビッチというか・・・
もっとファンタジー世界なんだから、素直なよい子ちゃんでいいじゃない、と
ヒロイン関連で言えば、劇中の画であんまりにも露骨に遙のローアングルから狙ったカメラが多すぎる
いや、まあ、うれしくないとは言わないが、あまりに作風的にエロス分はマッチしないんじゃないかと
そんくらいに露骨すぎる

そこからコットンとの再会のシーンでもう自分の中でこの映画の感想は決定的に
あまりにご都合主義すぎるだろ、と
いくら子供向けとはいえ、行く先々で都合のいい展開がぽんぽん起こりすぎ
特に手鏡を見つけるシーンとかさすがにひどい
序盤は丁寧に描かれた良昨だなあ、と思ってただけに、ね・・・

それでも個人的に人間と「人間ではないモノ」とのコミュニケーションや友情ってのは好きなんで、そこら辺の描写はよかったですね
あとは人間界での遙のしこりの部分の解消するシーンの展開なんかもうまいなあ、と思いましたし、父親関連のシーンはけっこうグッとくるものがありました
とはいえ、特に目新しいというわけではなく、なぁんかどっかで見たような気がしないでもない画柄でしたが

そんな感じで画的には大きなお友達にも耐えられる・・・というか、オタクさんも大満足な感じかもしれませんが、内容はもろに定年齢な子供向け作品でした

個人的評価:60点
おすすめ度:コットンに対する男爵の仕打ちは非道




ホッタラケの島 予告

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